求職者支援訓練は、就職の実現を目的とした公的な職業訓練です。雇用保険を受給できない方などが対象で、厚生労働大臣の認定を受けた民間の教育訓練機関が実施します。

調べていると「無料」「月10万円」という言葉ばかり出てきて、自分が対象なのかどうかが分かりません。

そこが分かりにくいところです。制度の目的は「就職の実現」で、無料や給付金はそのための仕組みです。順に整理しますので、最後にハローワークで何を相談すればいいかまで持ち帰ってください。
求職者支援訓練とは

そもそも、どういう制度なんでしょうか。

国が認定した民間の訓練を、就職のために無料で受けられる制度です。当校のコースもその一つです。
- 目的は就職の実現です。資格取得や学び直しそのものが目的の制度ではありません。
- 実施するのは民間の教育訓練機関で、コースごとに厚生労働大臣の認定を受けます。(認定されるのはコースであって、機関ではありません)
- 受講料は無料です。ただし教科書代などは自己負担です。
- コースには基礎コース(2〜4か月)と実践コース(2〜6か月)があります。当校の「AI時代のWEBデザイナー養成科」は実践コースです。
国はこの制度を含む公的職業訓練を「ハロートレーニング 〜急がば学べ〜」という愛称で呼んでいます。
受講できるのは、次の4つをすべて満たす方です(国はこの方を「特定求職者」と呼んでいます)。
① ハローワークに求職の申込みをしていること
② 雇用保険被保険者や雇用保険受給資格者でないこと
③ 労働の意思と能力があること
④ 職業訓練などの支援を行う必要があるとハローワークが認めたこと
出典:厚生労働省「求職者支援制度のご案内」(2026年8月27日確認)
「訓練を受けられる人」と「給付金をもらえる人」は別です

収入の条件を見て、自分は無理そうだと思ったのですが……。

そこはよくある誤解です。給付金の条件を満たさない方でも、訓練そのものは無料で受けられます。
厚生労働省のページに、はっきりこう書かれています。
「給付金の支給要件を満たさない場合であっても、無料の職業訓練を受講できます」
出典:厚生労働省「求職者支援制度のご案内」(2026年8月27日確認)
つまり判定は2つ別々に行われます。
| 訓練を受けられるか | 給付金を受けられるか | |
|---|---|---|
| 判定するのは | ハローワーク(受講あっせん) | ハローワーク |
| 見るもの | 上の4つの要件 | 収入・世帯・資産など8つの要件 |
| 受講料 | どちらの場合も無料 | — |
「給付金が出ないなら諦めよう」と早まらずに、まずハローワークで訓練そのものの相談をしてみてください。給付金の詳しい話は職業訓練受講給付金の「月10万円」は、3つの手当の合計ですにまとめました。
公共職業訓練との違い

「公共職業訓練」というのも見かけます。どう違うんですか。

いちばん大きな違いは、雇用保険を受給しているかどうかです。受給している方は公共職業訓練、していない方は求職者支援訓練が基本になります。
| 求職者支援訓練 | 公共職業訓練 | |
|---|---|---|
| 主な対象 | 雇用保険を受給できない方 | 雇用保険を受給している方が中心 |
| 実施するところ | 民間の教育訓練機関(国が認定) | 国・都道府県の施設、または民間への委託 |
| 期間 | 基礎2〜4か月/実践2〜6か月 | 科目により数か月〜2年程度 |
| 受講料 | 無料(教科書代などは自己負担) | 無料(教科書代などは自己負担) |
| 受講中のお金 | 要件を満たせば職業訓練受講給付金 | 雇用保険の基本手当(受給資格がある間) |
この2つをあわせて「公的職業訓練(ハロートレーニング)」と呼びます。
出典:東京労働局「ハロートレーニング」(2026年8月27日確認)
※ 雇用保険の受給資格がある方でも、ハローワーク所長が支援の必要性を認めれば求職者支援訓練を受講できる場合があります。ご自身がどちらに当たるかは、必ずハローワークにご確認ください。
受講までの流れは6段階です

申し込みは、どこから始めればいいですか。

すべてハローワークが起点です。当校で直接お申し込みを受け付けることはできません。
- 制度の説明を受ける|ハローワークの受付で「訓練の相談を受けたい」と伝えます。
- 訓練コースを選ぶ|職業相談を受けながら決めます。
- 受講を申し込む|ハローワークで手続きします。
- 訓練実施機関の選考を受ける|当校の場合はオンライン面接(15分程度)です。
- 受講あっせん(支援指示)を受ける|合格後、ハローワークが受講をあっせんします。
- 訓練が始まります|受講中から修了後3か月間、原則月1回ハローワークで職業相談を受けます。
⑤の支援指示(就職支援計画書の交付)がないと、訓練を受講することも給付金を受給することもできません。選考に合格しただけでは始まりません。
出典:厚生労働省「求職者支援制度のご案内(訓練受講のしおり)」 p.2(2026年8月27日確認)
東京では、もうひとつ大事な注意があります。
東京労働局は「受講申込には事前に複数回の相談が必要になります」「事前に相談されていない場合は、募集締切当日には受付ができない場合がございます」「申込者の半数以上の方が、募集期間終了日とその前日に来所しています」と案内しています。
募集期間は15日間ほどしかありません。お早めにご相談ください。
出典:東京労働局「求職者支援訓練 募集中・募集予定のコース情報」(2026年8月27日確認)
訓練の修了要件と、給付金の支給要件は別物です

出席は8割と聞きました。それを守れば大丈夫ですか。

ここがいちばん気をつけていただきたいところです。「8割」は2か所に出てきますが、数え方が違います。
| 訓練の修了要件 | 給付金の支給要件 | |
|---|---|---|
| 数える単位 | 訓練期間の通算 | 支給単位期間(月)ごと |
| 基準 | 訓練実施日数の8割以上を受講 | 原則すべての訓練実施日に出席。やむを得ない理由による欠席があっても、その月に8割以上 |
| 判定するのは | 訓練実施機関(当校) | ハローワーク |
厚生労働省自身が、しおりの中でこう注意を促しています。
「訓練の修了要件と、職業訓練受講給付金の支給要件は異なります。職業訓練受講給付金についての疑問等は、必ずハローワークにお問い合わせください。(支給申請日に支給要件を満たしていないことに気づき、支給できずトラブルになるケースが発生しています。)」
出典:訓練受講のしおり p.10(2026年8月27日確認)
「訓練実施日」の範囲にも注意が必要です。学科・実技だけでなく、入校式、修了式、キャリアコンサルティング、就職支援を行う日も含まれます。「授業ではないから休んでも大丈夫」とはなりません。
やむを得ない理由に当たるかどうか、必要な証明書類は何かは、ご自身で判断せず、事前にハローワークにご相談ください。
次にやること

では、まず何をすればいいでしょうか。

お住まいを管轄するハローワークで、職業相談を受けてください。訓練の申込みも給付金の手続きも、原則そこで行います。
- ハローワークで職業相談を受ける|まだ求職の申込みをしていない場合は、その手続きから始まります。
- コースを探す|ハローワークインターネットサービスの職業訓練コース検索で探せます。
- 給付金の事前審査も忘れずに|給付金は「事前審査」と「月ごとの支給申請」の2本立てです。受講申込みと同時に事前審査を申請するのがいちばん早い進め方です。
当校のコース(第3期・2026年10月20日開講)の募集は、8月28日から9月11日までです。東京・西新宿の教室とオンラインを併用して学ぶ実践コースです。内容は募集要項をご覧ください。
※ このページの数値と引用は、2026年8月27日時点で厚生労働省・東京労働局・高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)の公開情報を確認したものです。制度の内容は改定されることがあります。また、ご自身が要件に当てはまるかどうかを当校が判断することはできません。必ずお住まいを管轄するハローワークにご確認ください。
※ このページの会話は、施設見学会やお電話でよくいただくご質問と当校の回答をもとに構成したものです。登場するのはイラストのキャラクターで、特定の受講者・講師の発言ではありません。
お問い合わせは、AIキャリアスクール事務局(電話 050-5527-9636/平日10:00〜17:00、メール entry@ai-career-school.com)まで。
